ビージーズのベストアルバム、 新旧・音質、聴き比べてみた。
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ビージーズ ベスト盤 新旧、音質聴き比べである
ある程度、予想した通りではあった。
ただ、一部、意外だったこともあったね。
購入したのは「Ultimate Bee Gees: The 50th Anniversary Collection」輸入盤。
彼らの50周年記念の2枚組ベスト、現時点で2009年最新リマスター音源、しかも定評のあるライノレーベルからの発売。
欲しい欲しいとは思いながらも後回しにしていて、ここにきて価格もこなれてきたので注文してみた。
2016年2月現在、輸入盤(1500円)、以前、チェックした時は2300円ぐらいだったと記憶している。
CDもけっこう値段変動するようだ。
80年代はFM放送からエアチェックした彼らの曲をカセットテープでよく聴いていたね。
ベスト盤は2001年にポリドールから発売された「グレイテスト・ヒッツ」を所持していた。
2000年から2014年の間に購入した数枚のCDうちの1枚(2枚組作品)だったが、800円のPCスピーカーと「音が一応鳴るだけのカーステレオ」環境でしか聴いたことが無い。
しかも音楽とはほぼ無縁の生活の中、紛失してしまった。幸いな事にすぐ近くの図書館で見つけたので音質比較用として借りることが出来た。
で、聴き比べて音質はどうだったのか?
う~ん 微妙なところであった。
「グレイテスト・ヒッツ」から50周年記念ベストに買い替える価値があるかを念頭に、レポートしてみる。
まずは選曲における共通点、違いについて
50周記念盤は2009年リマスター
グレイテストヒッツは2000年か2001年ごろのリマスターであろうと思う。
両方とも2枚組のベストで代表曲はほぼ網羅されている。
↓下の曲目で共通しているナンバーは濃青で示した。
Ultimate Bee Gees: The 50th Anniversary Collection
発売日:2009年
レーベル:レーベル: Rhino / Wea
ASIN: B002HFP0QU
Disc1①ユー・シュッド・ビー・ダンシング②ステイン・アライヴ③ジャイヴ・トーキン ④ブロードウェイの夜⑤哀愁のトラジディ⑥恋のナイト・フィーヴァー⑦モア・ザン・ア・ウーマン⑧ファニー ⑨愛のパラダイス⑩アイ・キャント・ハヴ・ユー⑪ブギー・チャイルド⑫ラヴ・ユー・インサイド・アウト⑬ユー・ウィン・アゲイン⑭ワン⑮シークレット・ラヴ⑯アローン⑰スティル・ウォーターズ⑱ディス・イズ・ホエア・アイ・ケイム・イン ⑲スピックス・アンド・スペックス(ライヴ)
Disc2①愛はきらめきの中に②ラヴ・サムバディ③ワーズ④傷心の日々⑤失われた愛の世界⑥エモーション⑦ロンリー・デイ⑧ラン・トゥ・ミー⑨ラヴ・ソー・ライト⑩誰がために鐘は鳴る⑪獄中の手紙⑫ニューヨーク炭鉱の悲劇⑬マサチューセッツ ⑭ジョーク⑮ワールド ⑯若葉のころ⑰ホリデイ⑱想い出を胸に ⑲アイランズ・イン・ザ・ストリーム⑳ハートブレイカー㉑ギルティ
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グレイテスト・ヒッツ
発売日:2001年
レーベル:ポリドール
商品番号:UICP-1040
Disc1①ニューヨーク炭鉱の悲劇②ラヴ・サムデイ③ホリデ④マサチューセッツ⑤ワールド⑥ワーズ⑦獄中の手紙⑧ジョーク⑨若葉のころ⑩救いの鐘⑪メロディー・フェアー⑫想い出を胸に⑬ロンリー・デイズ⑭傷心の日々⑮マイ・ワールド⑯ラン・トゥ・ミー⑰ジャイヴ・トーキン⑱ブロードウェイの夜⑲ファニー⑳ラヴ・ソー・ライト㉑アイ・キャント・ハヴ・ユー㉒ラヴ・ミー㉓ユー・シュッド・ビー・ダンシング
Disc2①ステイン・アライヴ②愛はきらめきの中に③恋のナイト・フィーヴァー④モア・ザン・ア・ウーマン⑤エモーション⑥失われた愛の世界⑦哀愁のトラジディ⑧ラヴ・ユー・インサイド・アウト⑨ギルティ(with バーブラ・ストライサンド)⑩ ハートブレイカー⑪アイランズ・イン・ザ・ストリーム⑫ユー・ウィン・アゲイン⑬ワン⑭シークレット・ラヴ⑮誰がために鐘は鳴る⑯アローン⑰イモータリティ⑱ディス・イズ・ホエア・アイ・ケイム・イン⑲スピックス&スペックス
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「スピックス・アンド・スペックス」 「ハートブレイカー」 「ギルティ」の3曲は共通した曲であるが、50周年記念盤は全て近年のライブバージョン、グレイテストヒッツのほうは全てスタジオ録音版である。
どちらを好むかは人それぞれの価値観だと思う。
僕はスタジオ録音盤のほうが断然好み。
バーブラ・ストライサンドの「Guilty」アルバムはLPレコードで聴きこんだ作品で、こんな大名盤がいまだにリマスター盤なのか不明な状態で売られている。
そんな現状もあり、リマスターされた素晴らしい音で「ギルティ」が聴けるグレイテストヒッツ収録バージョンはそれだけで価値があると考える。
尚、50周年記念盤、僕は輸入盤を選択したので、「メロディ・フェア」が収録されていない。日本盤には勿論ボーナス・トラックとして収録されている。グレイテストヒッツのほうも。
何しろ小学生時代、ビージーズは知らなくても「メロディ・フェア」だけは知っていた。
日本のファンにとっては不滅の曲だからね。
まずは、何といってもこのダンスナンバー2曲、
「ステインアライブ」 「恋のナイトフィーバー」から聴き比べてみる
79年頃だったかなぁ 中学に入ったころか?
洋楽に目覚め始めた頃に出会ったナンバーである。
まさにカルチャーショックだった。外国にはこんなカッイイ曲があるのかと。
Bee Gees – Stayin’ Alive (1977)
特にこの2つは聴くたびにあまりに素晴らしくて言葉を失う。
上品なオーケストラの音色に豊かなメロディー、ゆったりとしたグルーブ感で自然にカラダが揺れてくる。気持ち良いほどに伸びるバリーギブのファルセットボイス。
なんという完璧なサウンドか。
Bee Gees – Night Fever (1977)
基本的には僕は「80年代の洋楽は最高!」 などと80年代びいきのところがある。
しかし、これらは「80年代のマドンナ、いやマイケル・ジャクソンすら敵わないのでは」
とさえ思えてくる。それほど高みにあるダンスチューンではないだろうか。
さて、音質の比較であるが
これら2曲、「ユー・シュッド・ビー・ダンシング」 「モア・ザン・ア・ウーマン」
「哀愁のトラジディ」あたりの70年代後半、バリーギブがファルセットボイスで歌う全盛期の楽曲群に関しては両方のベスト盤、共に大きな違いは感じられなかった。
音の大きさ加減は「グレイテスト・ヒッツ」のほうがやや大きく、音量を合わせて聴くと
「グレイテスト」がボリューム21、50周年記念盤が22ぐらいで釣り合う。
しいて言えば、50周年記念盤の方が低音が引き締まってややフラットバランスに振れた感じはする。
ただ、ほんの少しである。どちらも素晴らしい音質で楽しめる。
次は名曲中の名曲バラード「How Deep Is Your Love/愛はきらめきの中に」
Bee Gees – How Deep Is Your Love (1977)
この曲は「グレイテスト・ヒッツ」で2002年ごろ聴いていた時、そして今回でもバリーギブが一人で歌う
And you come to me ♪
on a summer breeze ♪
のパートやコーラスの部分にやや混濁、歪のようなものを感じていた。これは人によっては気にしないか、気づかないかもしれない。CDの個体差もあるかもしれない。
いっぽう、50周年記念「Ultimate Bee Gees」収録分を聴いてみると、気にしていた汚れというか歪と感じていたものがほとんど覗かれ、非常にクリーンなサウンドになっている。
この盤は古い音源でも最後までノイズ、歪を感じさせることはなかった。
とても綺麗なリマスター音質を実現している。
勿論「グレイテスト・ヒッツ」もそれ以外は歪みのない十分な音質である。
CDの個体差なのか、そこまでは分からない。
そしてディスコブームでイメージチェンジして大ブレークする過渡期の作品
Jive Talkin (1975年) Nights On Broadway (1975年) You Should Be Dancing (1976年)
あたりも音質的にほとんど差は感じられなかった。
最近の作品
80年代以降の作品、You Win Again (1987年) For Whom The Bell Tolls (1993年)はさすがに現代に近づいているので音質的に両方とも素晴らしい。
さて、60年代から70年代中盤の「男性ボーカル・グループ時代」の作品群の音質である。
これが大きな差があった。予想外であった。
「マサチューセッツ」 YouTubeの音源を載せた。
50周年記念収録分の「マサチューセッツ」はここで聴けるような音では無かったのだ。
どういうことか?
Bee Gees – Massachusetts (1967)
ようは、ステレオの音というよりもモノーラルに近い音だったのである。
歪感のまったく感じられないクリアーな音ではある。
その他
Words (1968年)
ニューヨーク炭坑の悲劇 – The New York Mining Disaster 1941 (1967年)
獄中の手紙 – I’ve Gotta Get A Message To You (1968年)
に関してもモノーラルに近い。
ちなみに「グレイテスト・ヒッツ」収録分は全て、上で載せたYouTubeの音源のようにクリアーなステレオ音である。
では67年、68年あたりの楽曲群はすべてそうか?
そうとも限らず
ロビンのハイトーンが素敵な ジョーク – I Started A Joke (1968年)
ラヴ・サムバデ – To Love Somebody (1967年)
ホリデイ – Holiday (1967年)は
「50周年記念収録分」、「グレイテスト・ヒッツ」収録分、共にクリアーでステレオ感のある良音である。
これはちょっと意外だった。
おそらくマスターテープの劣化が考えられるのかと思う。
もっとも、「モノーラルに近い方が元のマスターテープに忠実なのだ」 ということも言えるのかもしれない。
しかし、そこはステレオ感、良好で聴きたいところだしね。
ということで最新のリマスターが最上か、というと必ずしもそうはいえない。と感じた。
もし、50周年記念Ultimate Bee Geesをすでに購入され、気になる方がおられたら、図書館で他のビージーズのベスト盤を試されるのも良いと思う。
2001年にリマスターベストが出て、2007年にもまた違うジャケットで発売されている。色々な形の音源があるし、ビージーズぐらいの大御所になれば図書館で結構、置いてあるという印象があるから。
前回の投稿で 「図書館の検索システムを利用してCDを借りると便利」
という記事を書いたので、ご参考になれば。
50周年記念盤、、一部、古い音源の残念な部分はあるが、それら以外は、さすがにライノ盤だけあって、ノイズ、歪感皆無のクリアーなサウンドであった。
一連のナイトフィーバー、ディスコサウンドは低音部分が多少引き締まり、これはこれで価値のある作品だとは思う。
そして、2001年発売の「グレイテスト・ヒッツ」
まだまだ現役で素晴らしい音質で楽しめるので捨てたもんじゃない、とあらためて感心したね。
聴き比べ勝負、微妙であった。
さて、ビージーズについて語ると止まらなくなるのでこの辺で。
いったん記事が書けたので、もう一回トラボルタしてくる。
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