竹内まりやのベストアルバムを高音質で聴く。「元気を出して」で元気出そうか。

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竹内まりやのベストアルバムを買ってみた。
2015年現在、山下達郎氏による、最新デジタル・リマスターということで
こりゃ聴かにゃならんだろう。

どんな音体験が待っているのか、ワクワクしながら聴いていった。
そしたら思わぬ「どんでん返し」が待っていたのだ。

竹内まりや Expressions (通常盤)
takeutiq商品番号WPCL-10615/7
レーベル: ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2008年10月

ディスク:1①戻っておいで・私の時間 ②グッドバイ・サマーブリーズ ③ドリーム・オブ・ユー ~レモンライムの青い風~ [Single Version]
④涙のワンサイデッド・ラヴ⑤September⑥不思議なピーチパイ⑦象牙海岸⑧五線紙⑨Morning Glory⑩僕の街へ⑪ボーイ・ハント⑫恋のひとこと⑬Never Cry Butterfly⑭Let It Be Me [Studio Version]ディスク:2①リンダ ②もう一度③マージービートで唄わせて④本気でオンリーユー (Let’s Get Married)⑤プラスティック・ラヴ⑥恋の嵐⑦元気を出して⑧色・ホワイトブレンド⑨けんかをやめて⑩駅⑪Forever Friends ⑫シングル・アゲイン⑬告白⑭マンハッタン・キスディスク:3①家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)②純愛ラプソディ③毎日がスペシャル④カムフラージュ⑤今夜はHearty Party [Single Mix]⑥天使のため息⑦すてきなホリデイ⑧真夜中のナイチンゲール⑨返信⑩みんなひとり⑪チャンスの前髪⑫うれしくてさみしい日 (Your Wedding Day)
⑬幸せのものさし⑭人生の扉

「不思議なピーチパイ」「五線紙」「元気を出して」「シングル・アゲイン」「カムフラージュ」
「純愛ラプソディ」「告白」「駅」「人生の扉」「家に帰ろう~マイ・スイート・ホーム~」
「SEPTEMBER」「もう一度」「マンハッタンキス」

手に入れたリマスターベスト、ここらあたりにまずは期待である。
中でもイイ音体験、一番の楽しみは名曲「元気を出して
しょぼい音質ではあるがずいぶん長いこと聴いてきた曲の一つ。

この曲は失恋した思春期の女の子を(酸いも甘いもわきまえた大人の女性)がその子を励まし、勇気付ける歌だけど「僕のような男も聴いてイイジャン」ってことで色んな場面で聴いてきた。

人生はあなたが 思うほど悪くない」というところが一番好き。
「あぁ そうなのかなぁ。」

「うん まぁそうかもしれない」など勇気をもらうことが多かったね。
cara_20q

僕は転職するまで営業職が長かったのだけど、気持ちが割と顔に出やすいタイプ。
やな顔してお客さんやお得意さんの前に顔を晒すことは、はばかられる。
いつもニコニコしてにゃならん、ということでもなかったが、それでもふさぎこんだ自信のない顔で接するわけにはいかない。
そんな時「早く元気出して あの笑顔を見せて」なんて歌詞を勝手に都合よく解釈して「元気付け」にさせてもらったっけ。
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「もう これで俺も終わりだな。」「もう生きてても面白くないなぁ」
など辛い経験は一応、たくさんしてきたし
乗り越えてきた。
だから「本当にもうどうしようもない時」、「絶望したような時」
そんなとき、音楽は何も力を持たないことは分ってる。

「音楽など聴いてる場合じゃない」というのが現実であるから。

「元気を出して」は「ちょっとつらい時」「少しうまくいかない時
などポンっと背中を押してくれる不思議な人間力を秘めた
曲だと思う。
そりゃ「まりや」さんの素敵な歌声で「ふりだしから また始めればいい」などと
ささやいてもらえた日にゃ、「また やってやるか」という勇気も貰えるさ。

まぁこれだけはいえる。
どんな辛いことがあったとしてもたいていの
ことは時間が解決してくれるということ。
mariaaaae

上のほうで、イイ音期待の楽曲群を挙げたけど、「僕的に」素晴らしい出会いだったのは
「Morning Grory」。
これ最初聴いたとき、デイビット・フォスターとジェイ・グレイドンがリリースしたエアプレイ(邦題ロマンティック)というアルバムの音に似ていると思ったのだ。

このアルバムは1980年にリリースされたAORの名盤中の名盤で長いこと愛聴盤のひとつ。(これはこれでリマスター盤未聴で楽しみにしている)
エアプレイ/ロマンティック(1980)
airp

ホーンセクションやコーラスの使い方、ミディアムテンポの抑揚の感じ、サウンドそのものが似てる。特に「貴方には何も出来ない」Nothin’ You Can Do About Itって曲。

で、ベストアルバムには「まりや」さんが書かれた各曲のエピソードなんかが綴られたブックレットが付属しているので、あらためて良く読んでみると、案の定書かれてた。

デイヴィッド・フォスターとジェイグ・レイドンにプロデュースしてもらったって。
僕はデイヴィッド・フォスター信者と呼ばれても構わないぐらい彼の作り上げるサウンドが好きなので、こんな素敵なコラボレート曲との出会いは嬉しかった。

  さて、さっそくサウンドナビで視聴だ。

ディスク1の一曲目から視聴していったけど、①「戻っておいで・私の時間」の一番古い音源から素晴らしい音質である。

透明感抜群の「まりや」さんのボーカル、きめ細かいサウンド、それゆえに各楽器の音が綺麗に聴きき分けることができる。低中高音のバランス、音圧レベルとも申し分ない。楽器の配置、ステレオ感などもイイ。安心して聴き進んでいった。さすが達郎さんのリマスタリング。
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さて、「元気を出して
最初はやさしいアコースティックギターの弾き語り。そして「まりや」さんのボーカルが静かに。
♪涙など見せない 強気なあなたを~♪

ボーカルの透明感、やや後ろから聴こえてくるアコースティックギター、ドラムス、ピアノの音など解像感的には悪くない。でもそのすべてが中心から聴こえてくるため、ステレオ感がいまひとつかな。多少音質的に食い足りない印象で進んでいった。
maria

質感そのものは悪くないが、ここまで聴いた限り、他の曲はステレオ感含めどれも抜群だったからどうも。。
ステレオ感が。。この曲音が一番ダメぇ?
dame

しかしこの方の旦那、心にくい演出を用意してくれていたのだ。

彼だけが 男じゃないことに気付いて
の歌詞が終わるとキーボードの間奏が入る。
ここら辺りからキーボードの音色が左右に少し幅が出て、コーラスもやや広がり、にぎわいが感じられてきた。
早く元気出して あの笑顔を見せて
で歌い終わり、これからララララのコーラスへと向かう。

ララララ~ラ ラ ラ ラ~ララ~ラ ラ ラ~ララ~ララララ~のコーラスに入るやそのコーラス隊が目の前に大きく広がったのだ。
これは素晴らしい。
スピーカーが2つ3つ増えたように美しいコーラスハーモニーが左右に伸びていく。
mariaaa2

左の隅の方から薬師丸ひろこタンの歌声も綺麗に聴こえてくる。
達郎さんの歌声はやや後ろの方から控えめに聴こえてくるよ。
この聴きごたえ感、なんという心地よさか。
思わず僕も笑顔である。

小さく小奇麗に最後までいくのかと思いきや一転、ステレオ感を最後のクライマックスでババ~ンと醸成させるニクイ演出である。
山下達郎氏にはしてやられた。

さすがコーラス職人としての面目躍如といったところか。
コーラス主体の曲と言えば「五線紙」のアカペラもステレオ感、抜群だったしね。

全曲、音質は抜群である。達郎さんのベスト盤、 OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~(通常盤)とほとんど同じといえる。きめ細かい音、フラットバランス、解像感申し分なし。

特に感心したのは名バラード「マンハッタンキス」
僕のオーディオシステム、「女性ボーカル」におけるベンチマークにしようかと思うぐらい透明感、解像感抜群の音質である。おそらく誰もが聞き惚れるほどの音。
全曲★★★★★

ベスト盤に合わせて購入した作品がある。
2000年リリースのライブ・アルバム。
この方、あまりライブをやられないのでちょっと聴きたかった。

Souvenir〜Mariya Takeuchi Live
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商品番号:WPCV-10080
発売日:2000/11/22
発売元:(株)ワーナーミュージック・ジャパン
①アンフィシアターの夜 ②家に帰ろう (マイ・スイート・ホーム)③Forever Friends ④マンハッタン・キス⑤五線紙⑥元気を出して⑦カムフラージュ⑧プラスティック・ラブ⑨駅⑩リンダ⑪不思議なピーチパイ⑫SEPTEMBER ⑬J-Boy ⑭LET IT BE ME ⑮Closing ~ 純愛ラプソディ (Instrumental)

 

山下達郎を中心とした抜群の演奏をバックにライブでも素晴らしい歌唱を披露してくれる好盤である。アットホームなコンサートの雰囲気がほのぼのとしてイイ。
サックス、ギターなどライフならでは、アドリブ演奏が加わり、各曲違ったアレンジで聴けるので、これもまたよし。
しかし、リマスターベストExpressions の高解像な音を聴いた後だと多少、音質的に劣るので、合わせて聴くのであれば、こちらを先に聴いた方が良いかもしれない。

た だ し
このライブベスト盤で聴ける「元気を出して」はスタジオ録音バージョンとは違うアレンジで楽しめる。これがまた素晴らしい。
ライブステージ

スタジオバージョンにおける終盤のコーラス展開技はない。
ライブであるため、アコーステックギター、ピアノなど左右に絶妙な位置で鳴り、最初から音の広がり、ステレオ感がイイのだ。

中間部で挿入されるキーボードの音色がこちらの方がよりパイプオルガンに近い趣。
キーボード部分、僕はこちらが好み。
「元気を出して」ファンの方にこのライブバージョンもオススメ。

こちらのバージョンを好む人がいるかもしれないな。

 

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