80年代洋楽 HERAT リマスターベスト 往年のサウンドを楽しむには現状これしかない
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HEARTの2000年にリリースされた「Greatest Hits 1985–1995」を注文してみた。
発売日:2003年(初盤は2000年)・・・2000年リマスター
レーベル:Capitol Records
商品番号: B00004THF9
①What About Love②If Looks Could Kill③Never④These Dreams⑤Nothin’ At All⑥Alone⑦Who Will You Run To⑧There’s The Girl⑨Surrender To Me⑩All I Wanna Do Is Make Love To You⑪I Didn’t Want To Need You⑫Tall, Dark Handsome Stranger⑬Stranded⑭You’re The Voice (Studio Version)⑮Back To Avalon⑯Black On Black II⑰Will You Be There (In The Morning)⑱The Road Home
このベスト盤はキャッチーでメロディアスなハードロック路線で大成功した80年代中期から90年代中頃までの作品を収めたもの。「キャピトル時代の作品」
アコーステックな要素と組み合わせたオーソドックスなブルースロックを志向していた初期
(70年代)の作品集はまた別に出ている。

以前からこのリマスターベストの存在は知っていたが、ようやく音質を確認する機会が訪れた。
他のオリジナルアルバムがきっちりリマスターされているのか不明な部分が多く、2016年現在、リマスター盤としてはこれぐらいしか選択肢がない状況だ。
音質的はどうだったかといえば
結論として、往年のゴージャスなサウンドを楽しむのには十分な音質であった。
80年代当時のCD音源をもっていないので 比較として、(どう変わったか)というレポートは書けない。

元々、MTV、ベストヒットUSAでオンエアーされたプロモーションビデオの音質は「まぁまぁ」だったので素性は良いだろうとの予測はしていた。
予想通り、音の張り、精鋭感、厚み、音域バランスなど申し分ないものであった。
収録曲の確認をしてみよう。
HEARTは70年代も活躍したが、それを凌ぐ黄金時代を築きあげたのが80年代の、この2枚になる。
両方ともロン・ネヴィソンのプロデュース。
この方はオジーオズボーンの「The Ultimate Sin」 ヨーロッパの「Out of This World」にしてもギターの音をサクサクと痛快に聴かせてくれる人だ。
そして、気持ち良いほど歯切れのよいドラムス音を楽しませてくれる。

アルバム「Heart」からは①②③④⑤
アルバム「Bad Animals」からは⑥⑦⑧
サントラ・アルバムから⑨アン・ウィルソン&ロビンサンダー
アルバム「Brigade」からは⑩⑪⑫⑬
アルバム「Desire Walks On」からは⑮⑯⑰
アルバム「The Road Home」からは⑱

さて、1曲目から聴いてみる。
アルバム「Heart」からのファーストシングルWhat About Love?
ここから「HEART」の快進撃が始まったんだよね。
What About Love?
哀愁のあるキーボードの出だし、そしてアン・ウイルソンの第一声からクリアーである。
0:50から入る「パチーン パチーンという乾いたドラムスの音色がまた素晴らしい。
全域で透明感が高く、ベースの音もバリバリ聴こえてくる。
申し分ない音質だろう。
These Dreams
ナンシー・ウイルソンがリードボーカルをとる、幻想的なバラード(全米1位)
衣装も髪型も、サウンドもきらびやかでイイねぇ。
ギターのジャジャ~ンという音は入っていない。しかしキーボードだけでこれだけ緻密で
重厚感のあるサウンドを作り上げるロン・ネヴィソンのプロデュース力って凄いと思わない?

勿論、その前に伸びやかで柔らかいナンシー・ウイルソンの歌声が素敵なんだけど。
Alone
アルバム「Bad Animals」からの必殺パワーバラード(全米1位)
イントロのピアノから全編にわたり、解像感が素晴らしい。
悶絶するほど素晴らしい音だったのはドラムスである。
目の前、1メートル先でポンポコと叩いているような生々しさがあるじゃないか。
特にクライマックスで入るドラムス必殺の「たたき」・・・1:57ぐらい。
いやぁ 「Heart」を聴いていて、ドラムスで感動するとは思わなかった。
他の「Bad Animals」収録曲の音質も上々だ。

All I Wanna Do Is Make Love To You
この曲は全米2位、収録アルバム「Brigade」も「3位」に位置する黄金期の一角に食い込む作品だ。
上記2作のアルバムの延長線上にある作風である。
90年代に入った作品だからか、音質は前2作より上がっている。
音の広がり、全体の解像感、低中高音のバランスなどである。
アルバム「Desire Walks On」からは
⑰Will You Be There (In The Morning)が気に入った。
ドラマテックなパワーバラードだ。
80年代の作品にも劣っていないね。
機会があればまた「Desire Walks On」にも手を延ばしてみたい。
⑨Surrender To Meはアン・ウィルソンとチープ・トリックのロビンサンダーとのデュエット。
これも良い曲だ。

デュエットといえばアン・ウイルソンはラバー・ボーイのマイク・レノとデュエットした楽曲も出しているよね。
(このベストには入っていない。)
映画「フットルース」の挿入歌、パラダイス~愛のテーマ(Almost Paradise)である。
80年代の名曲として有名だよね。
だから、このナンバーはオムニバス盤などで入手しやすい。
しかし、⑨Surrender To Meはあまり見かけないね。
そんな意味で貴重なのだ。
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